カーポート選びに失敗しないための3つのチェックポイント

新築において、最初はデザインに組み込まれるけど打ち合わせが進むごとについ省かれてしまうのがカーポートです。確かに数十万円の材料費・施工費は結構な額なので、その分を他に回せたらと思うと、今回は見送ろうかと考えてしまうのもうなずける話です。しかしながら、新築工事が終わった後、追加工事でカーポートを取り付けるご家庭が少なくないのも事実です。ではなぜ、カーポートを必要と感じるのでしょうか。
 
ここでは、車を風雨から保護する以外のカーポートの魅力・選び方からあると便利な補助アイテムをお伝えします。たとえ新築の計画中には必要に思えなくても、住んでみて必要に感じることもあるでしょうから、それを念頭に入れてカースペースの大きさを決めておいたほうがいいでしょう。
 

カーポートがあることで得られるメリット

車を雨や鳥のフンなどから守るカーポートですが、それ以外にも設置のメリットはあります。ここでは代表的なメリットから隠れたメリットまで、代表的な例をお教えします。あなたの日々の生活や心地良いカーライフをサポートするカーポートの魅力に触れてみてください。
 

雨天でも濡れずに乗り降り可能

カーポートの第一のメリットはもちろん、雨に濡れないことです。買い物の荷物で両手が塞がって傘をさせない時も、カーポートがあれば雨に打たれないのであせらずゆっくり乗り降り・移動が可能ですね。車とカーポートの大きさがあまりにもピッタリだと濡れてしまう恐れがあるので、余裕のあるサイズのものを選びましょう。
 

鳥の糞やヒョウなどの落下物から車を守る

こちらもカーポートがあることで防げる代表的なメリットですね。鳥の糞は酸性なので、ながく車に付着させたままでいると錆や腐食の原因となります。ヒョウなどの固い落下物は大きさによっては車の上部に傷をつける可能性もありますし、自然災害なのでいつ見舞われるかは判断がつきません。転ばぬ先の杖として、しっかりした頑丈なカーポートは必須アイテムと言えるでしょう。
 

雨による汚れを軽減してくれる

雨に濡れないため、風雨による汚れが著しく低下します。雨ざらしになっている車に比べて美しさを保てるので、ワックスや洗車などを頻繁にする必要はありません。美観的にも経済的にも長い目で見ればカーポートによるメリットは大きいですね。
 

車内の温度上昇を防げる

夏場は特に感じるのが車内の温度の上昇。車に乗り込んだ瞬間に見舞われるあの熱気は、直射日光を浴び続けている車だからこそ起こりうる現象です。JAFが過去に行ったテストによると、晴天の気温32℃の状態で3時間車を放置すると、車内の温度は58℃まで上がり、ダッシュボードの上は80℃以上という温度を記録しました。
 
カーナビや車内の備品にも支障をきたしかねない熱気もカーポートがあることで軽減が可能です。カーポートの屋根材にはいくつか種類があり、熱線吸収タイプのポリカーボネートを選べば、車を照らし付ける日光の温度を幾分吸収してくれるので、夏場においてカーポートは必須アイテムと言えるでしょう。
 
熱線吸収タイプの素材は通常のものよりも若干値段が上がりますが、後々の生活のことを考えれば是非取り付けたい素材です。
 

霜・雪の被害を防止する

冬の朝の出勤時に車のフロントガラスに霜が降りていて、お湯で溶かした経験は誰にでも一回はあると思います。あれは冬の寒空の下、カーポートがないむき出しの状態で駐車していたから起こった現象です。
 
夜になり気温が下がってくると、下降気流が発生します。冬はこの下降気流に含まれる水分が車のフロントガラスに付着して、それが凍結し霜へと変わるのです。そのような霜も、カーポートが防いでくれるので、冬の朝もお湯に頼る必要はありませんね。
 
雪も同様にカーポートが防いでくれるのですが、大雪が予想される場合は予め補助柱を設置しておいたほうが倒壊の予防になるでしょう。
 

カーポートの最適なサイズ選び

カーポートがカーライフにとって如何に恩恵を与えてくれるアイテムかはおわかりいただけたかと思います。では、あなたのお庭・車にとってベストなサイズのカーポートはどれほどの大きさなのでしょうか。
 
好みに合うものがお庭にマッチするとは限りません。ご自身の家、立地条件、庭のスペースや車の大きさや運転技術によってもベストなカーポートは変わってきますので、ご自身の状況に当てはめて考えてみてください。
 

将来の家族の増減を見越してサイズを選択

カーポートを選択する際は、まず所有車の台数と車種、車のサイズ(幅、長さ、高さ)を確認・把握しましょう。車のサイズに適した大きさのカーポートを選ぶのは基本ですが、乗り降りがし易いように、車のドアの開閉に障りがないようなタイプを選択しましょう。
 
将来、車を大きなサイズに買い換えることも見越して、カーポートの柱をあらかじめ長いものを選択しておくのも一つのアイディアです。ワンボックスタイプの車は、カーポートの種類によっては通常の柱の長さだと高さが合わないかもしれません。
 
その他、子どもが成長してカースペースを広げたりする可能性も十分にありえます。今後の生活スタイルや家族構成の変化も考慮し、カーポートやカースペースの未来予想図を描きましょう。
 

地域によっては雪害・風害に強いタイプを選択すること

雪国や港町など、雪や風による被害を受けやすい地域では、それぞれの自然災害に強いカーポートを選択しましょう。
 
積雪に関しては、一般的なカーポートの場合、耐積雪強度は20cm程度ですが、積雪・豪雪地域向けのカーポートであれば、30cmから200cm程度までの荷重に耐えられるような作りになっています。風に関しては、耐風圧性能が34m/秒相当から54m/秒相当などのカーポートが揃っています。
 
ご自身の住む地域の特性をよく理解して、その上でカーポートの商品説明の強度の項目を熟読しましょう。
 

立地条件を考慮して、車の出し入れし易いタイプを選択

カーポートには、様々なスタイルやデザインがあるので、出し入れのし易さはもちろん、敷地条件(道路付けや間口の広さ)などにも配慮して選択することが重要です。カーポートの主な形状は、屋根の支持の仕方のちがいによって、片側支持(片流れ)タイプと両側支持タイプの2種類があります。
 
片側支持(片流れ)タイプは、左右どちらか片側に2~3本の柱を設けたタイプの形状です。柱が片側のみにあるため駐車の際に邪魔にならず、狭小地でもスムーズな出し入れができるのが特徴です。後方(背面)だけに柱を設けたスタイルなども駐車がとても楽で、運転に自信の無い方に好評です。
 
両側支持タイプは、両側に設けた柱によって屋根を支えるタイプのカーポートです。デザイン的にも性能的にも安定感があるので、思わぬ大雪の日でも安心です。車の回転半径などを考慮し、カーポートの間口に十分な遊びを持たせることが大切です。最近では柱と梁を組み合わせた両支持タイプのカーポートもあり、梁を自在に伸ばせるので車や人の動線の邪魔にならないデザインも可能になっています。
 

家や庭のデザインとマッチするタイプを選びましょう

カーポートを選ぶ際はデザインはもちろん、門扉やフェンスなどのエクステリアとの兼ね合いも重要です。家のデザインのテイストや、玄関ドア、窓のサッシなどとカラーを揃える、門扉やフェンスとデザインや色味、質感を合わせる等、全体のバランスに配慮をしましょう。最近のエクステリア建材はシリーズ化された商品も多く、門扉やフェンスなど同じデザインを取り入れることも出来ます。カーポートを単体で考えるのではなく、エクステリアの一部と考えて総合的にプランニングすることが大切でしょう。
家づくりを進める際には、エクステリアはどうしても後まわしになってしまいがちですが、カースペースは家族や車の安全性にも関わるものなので、事前に充分に配慮することが大切です。
 

あると便利なカーポート周辺アイテム

車を乗り降りするカースペースに必要なアイテムはカーポートだけではありません。照明や水回り、防犯などに配慮した設備や商品を取り入れることで、より使いやすい空間に変わります。ここでは、カースペースにあると便利な設備や建材をまとめました。
 

照明

夜間に車を出し入れすることが多い場合はもちろん、セキュリティの面からも、カースペースは明るくしておきたいですね。照明を設置する際には、車の出し入れや乗り降り、トランクの荷物の出し入れがし易いような位置に設けることが基本です。門灯や玄関灯などの明るさや周辺の夜間の状況なども考慮して取り入れましょう。
 
カーポート商品のオプションには、柱や屋根部分にピッタリと収まるデザインの商品もあるので、トータルで検討をしてみましょう。長寿命で省エネ性能の高いLED照明はもちろん、暗くなると自動で点灯するタイプや人が近づくと自動で点灯するタイプなどもオススメです。
 

防犯設備

周辺環境や駐車方法などに合わせた防犯対策も大事な項目です。侵入しにくいオーバードアやシャッターゲートを設けてもいいですし、比較的オープンなカースペースの場合であれば、人の動きに反応するタイプのライトを取り付けてもいいでしょう。
 
他にも、侵入者を感知すると光や音声で警告する装置や、屋内の受信機に通報するシステムなどもありますので、敷地全体の防犯プランに合わせて検討してみましょう。
 

クッション材

カースペースに空間のゆとりがなかったり、カーポートの柱が出入り口付近にある場合、また、運転技術に不安があるご家族がいらっしゃる場合では、塀や柱にクッション材を取り付けておくと安心でしょう。カーポート商品のオプションには、樹脂製のタイプなどがあります。
 

タイヤ止め

カースペースの面積にもよりますが、万が一の事故に備えて車止めを設けておくと安心ですね。複数台駐車する場合などは車止が駐車する位置のおおよその目印にもなります。
 

外部電源

車内用掃除機や洗浄機、工具などを用いる場合は、カースペース内、または付近に外部電源を設けてあるととても便利です。ガーデニングやDIYなどの作業と兼用できるようお庭の中心の場所に設置しておくと使い勝手がいいでしょう。
 

充電設備

電気自動車を取り入れることも検討しているのであれば、充電設備の設置が必須項目です。充電用屋外コンセントも商品化されていますし、充電専用のポールなども充実してきました。
 
表札やポストなど門まわりの機能を備えた機能門柱に組み込んだデザインの商品もあるので、電気自動車をお考えの場合はカースペースと門まわりのプランは同時進行で考えましょう。
 

立水栓

洗車のために、立水栓も近くに設置するととても便利です。外部電源同様、庭仕事や玄関掃除などに使う場合も多いので、それぞれの使い勝手を考慮して設置場所を決めましょう。ホースリールをカーポートの柱に設置するなど、ホースの収納方法も考えておきましょう。
 

収納スペース

カースペースには、予備のタイヤや工具類の収納があると使い勝手がよくなります。カーポート商品には、棚を設置することのできるデザインもあります。
 

サイドパネル

カースペースのプランニングにもよりますが、カーポートなどの場合、側面からの雨や雪の吹きこみや日差しを遮るためにパネルなどが必要になる場合もあります。また、隣家と近い場所に設置することも多いので、プライバシーを確保するために取り付けることもあります。
 
サイドパネルやプランターを設置できるタイプなどのオプションも充実しているので、プランに合わせてプラスしていきましょう。
 

物干し

屋根のあるカーポートなどでは、洗濯物を干すスペースとして使うケースもあるでしょう。物干し竿を掛けることができる部品を取り付けておけば、天気が怪しい日に干す際に重宝します。
 

カーポートのプランニング例

最後に、代表的なカーポートのタイプを写真とともにご紹介します。ガッシリとしたタイプは丈夫で長持ちしますが柱が生活空間に食い込んで邪魔に感じたり、逆にスリムなタイプはスタイリッシュでデザイン性も優れていますが大雪や台風の日には心もとなかったりします。
 
どのようなタイプにもメリット、デメリットがありますので、カーポートを選ぶ際は様々な状況を想定して選びましょう。
 

片支持タイプ(側面)

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一番基本的なタイプのカーポートです。サイドパネルを付けたり、同じ種類のカーポートを連結して奥に伸ばしたりと、様々な生活スタイルにフレキシブルに対応します。柱が他のタイプに比べて細いので、雪対策としてオプションの補助柱があると安心でしょう。
 

片支持タイプ(後面)

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このタイプは後ろ側にのみ柱があるタイプなので、とてもスッキリとしたカースペースがデザイン可能です。柱が車の出し入れの邪魔をしないので、運転技術に不安がある方でも容易に駐車が出来ます。カースペースよりも大きなサイズを選んで、居住空間の屋根としても使うことも出来るのが魅力の一つです。
 

両支持タイプ

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カーポートの屋根を両側から支えているので、片支持タイプよりも風にも雪にも強いのが特徴です。一昔前は柱の多さが生活空間の邪魔をしてしまっていましたが、最近では写真のように梁を自在にデザインできるので柱が人や車の移動の邪魔にならず、デザインの一部としても活きています。
 

両支持タイプ(豪雪地域向け)

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北国ではカーポートはデザインよりも頑丈さが優先順位が上です。そのため、どんな大雪にも負けないようなカーポートは車を所有する雪国のご家庭にとって必須アイテムと言えるでしょう。
 
写真のカーポートは耐荷重・遮熱性に優れたスチール折板を採用しており、柱や梁は十分な厚みと口径を確保しています。採光タイプの屋根もあるので、丈夫でありながら様々なニーズにも応えられます。
 

まとめ

カースペースは、家の正面にプランニングされるケースも多いため、カーポートやオーバードア、床面のデザインも重要ですし、メンテナンスし易く、美しさをキープすることのできる素材を選ぶことも重要です。あらゆる自然環境に耐えうるものを選ぶことはもちろん、カースペースならではの日光や風雨、雪などの被害に強い素材を選びましょう。
カースペースは、敷地の中でもそれなりの広さを確保する必要があるので、新築の際には、早い段階からしっかりと検討することが肝要です。現在所有している車だけでなく、将来的な使用方法なども考慮して、スペースやオプションのアイテムなど、トータルにプランニングを進めることが重要です。