多様なガーデンライフにフィットしたウッドデッキの3つの話

今やエクステリアに欠かせないアイテムになったウッドデッキ。では、ウッドデッキは一体いつからガーデンライフの一部として浸透してきたのでしょうか?それは1980年頃、ウッドデッキは店舗や軽井沢の別荘などに積極的に作られ始めました。その後メディアに取り上げられ始めて、徐々に設計事務所やモデルハウスにも展示されるようになりました。それに引っ張られる形で少しずつ一般家庭にも普及してきたのです。

 

その後輸入住宅も増え、ガーデニングブームも到来して、すっかり人々がお庭に求めるものの一つとして市民権を得、現在に至ります。
 
一昔前は、ウッドデッキといえばほとんど同じ姿・同じ使用目的でしたが、現在のガーデンライフの要望は様々です。今回は「既成ウッドデッキに合わせたガーデンライフ」から脱却した、お庭での理想の過ごし方にぴったりフィットさせるために進化したウッドデッキ・素材をご紹介します。
 

ウッドデッキで叶える、愛犬との理想のガーデンライフ

現在、犬や猫を合わせたペットの数は、15歳以下の子どもの人口を上回るほど各家庭にペットは浸透しており、もはやペットは家族の一員としてカウントするのが当たり前の時代です。それだけにペットの快適な生活を願う声も年々大きくなっています。縄張り意識がある体の小さい猫は、室内のみで飼うことを推奨されているので問題ありませんが、犬を四六時中屋内に閉じ込めておくのはストレスを与えてしまいます。しかし、犬種によっては毎日何時間も外にいたがる犬もいるため、散歩に毎日の時間と体力を取られてしまうのも事実です。そこで、お庭を犬のために大々的にリガーデンする方も増加しています。
 
 

ワンちゃんは家族の一員

ワンちゃんも家族の一員!ウッドデッキでの時間は憩いのひととき!


ここでは、愛犬とのガーデンライフで欠かせないポイントを押さえたウッドデッキのアイディアをご紹介します。
 

小さいワンちゃんは段差が命取り!フラット+スロープのウッドデッキで安心のケア

犬にとっては段差も足腰への負担が大きく、さらに人間と違って目線の位置が低いため高低差を判断しづらいため、転落事故に繋がる危険性も大です。特に小型犬、老犬、胴長短足犬は注意が必要です。
 
そこで、まずはお部屋の床とウッドデッキの高さをフラットにし、段差を極力なくします。次に、段差の出来る場所にはスロープを設置し、足腰の負担を軽減させてあげましょう。スロープまで造作できるほど敷地に余裕が無い、という方にはペット用のスロープがおすすめです。
ペット用のスロープ

三協アルミ「ひとと木」のペット用スロープ


三協アルミの人工木ウッドデッキ「ひとと木2」にはオプションでペット用スロープが出ています。幅の狭いペット用スロープなので場所を取らずに設置でき、老犬の足腰保護のため僅かな段差も解消する「スロープスターター」をスロープの開始地点に取り付ければ、地面からウッドデッキまで、段差ゼロの滑らかなペット用アプローチが出来上がります。
 

スロープスターター

三協アルミの「ひとと木」のオプションには段差解消キットスロープスターターも装備


大型犬も飛び越えられない、正しいフェンス設定

犬をお庭で放し飼いにする際に一番気をつけたいのは脱走対策です。プードルのような小型犬でも100cmをこすジャンプ力を持っているので、なかなか侮れませんね。大型犬に至っては人の身長よりも高いフェンスを飛び越えられるので、最大で1800cmほどのフェンスを取り付ける必要があります。フェンスの高さの設定は犬種によって判断が変わってくるので、設置前に調べてベストなものを選びましょう。
 

ワンちゃんの飛び越え防止ウッドフェンス

ワンちゃんの飛び越え防止には高めのウッドフェンスを!


ただ、お庭全体をフェンスでぐるっと囲うと費用も馬鹿になりません。それ以外にも様々な事情でウッドデッキより先に放し飼い出来ないケースもあるでしょう。
 
その場合は、ウッドフェンスを包むようにフェンスをウッドデッキの上に立てることで問題は解消します。もちろんその際はフェンスにプラスして片開きの門扉も設置する必要があります。犬は門扉を押して扉を開けることがあるため、内開きに施工するのがベターですね。
 

人工木で滑り防止・肉球保護

犬と暮らすウッドデッキにおいて大事なポイントの一つに、床材の正しい選択が挙げられます。
犬にとって滑りやすい床は踏ん張りが聞かないため、歩いたり走ったりする時に足腰に余計な力が入り、かなりの負担がかかります。そんな状態が長く続くと、犬によっては股関節形成不全や椎間板ヘルニア等を発症する恐れがあり、最悪の場合、後遺症が残ることもあります。
 
また、犬の肉球は敏感で床の熱さ・冷たさもストレスの要因になります。あまりに熱い床板では肉球を火傷してしまう危険もあります。犬の汗腺は肉球にしかなく、人間のように発汗による体温調節がほとんど出来ないため、暑い時期は想像以上に暑さの悪影響を受けてしまいます。
 

繊細な犬の肉球

繊細な犬の肉球


この2つの注意点を一挙に解決するのは人工木の板材です。LIXILの「樹ら楽ステージ」や三協アルミの「ひとと木2」ならば、温かみのある木質感を再現する木目風加工により、表面に凹凸を従来品より増やしているので滑りにくく、犬も足腰を痛めることなく、元気に走り回ることが出来ます。
 

ひとと木の木肌

ひとと木の木肌は本物に近い風合い


熱の上昇問題ももちろん対策しています。表層材に遮熱顔料を使うことで表面温度の上昇を抑えられて熱くなりにくいので、人はもちろん地面と体の距離が近い犬も快適に過ごせます。
ひとと木の照射実験の熱分布図

ひとと木の照射実験の熱分布図


 
天然木ではささくれが心配ですが人工木ではささくれが出来ないので、神経の集中した肉球が怪我する心配もぐっと減少するのも、愛犬家としては嬉しいポイントですね。
 

日陰をつくって愛犬の体調管理

暑い日に犬をウッドデッキ上で長く遊ばせていると、熱中症を招く危険が高まります。ですので、暑い時期にはオーニングやターフ、植栽による木陰等を利用して日陰を数か所作りましょう。高木は出し入れが出来ないので、ウッドデッキの一部を繰り抜いて植栽スペースを設けてそこに植えることで、日陰が出来るとともにウッドデッキのデザイン性も高まるのでおすすめのアイディアです。
 
犬を洗う場合、家の浴室で行う人が多いようですが、寄生虫やズーノーシス(人畜共通感染症)の危険性があるため、犬の洗い場を別に設けるのが理想的です。外で洗う場合は、濡れた毛に直射日光が長時間当たると、皮膚にやけどのような症状を起こすこともあります。
 
ですので、上空にオーニングやターフを設置可能なウッドデッキを洗い場に定めることで、直射日光を避けながら犬を洗ってあげることが可能になります。
 
 

ウッドデッキとは一線を画した洗練された空間、ガーデンフロア

ウッドデッキは木材を利用するため、どうしてもアウトドア感が増してしまいます。もちろんユーザーはそれを望んでいるのでウッドデッキに求められる第一条件は「自然を身近に感じられる装置」だったのですが、近年ではナチュラルとアーバン、エクステリアとインテリア、これら2つの相反する空間を一つに融合させたウッドデッキも求められつつあります。今回は2016年にリリースされた三協アルミのガーデンフロア「ラステラ」を引き合いに、ウッドデッキとガーデンフロアの違いを見ていきましょう。
  
三協アルミ人工木デッキ「ラステラ」

三協アルミ人工木デッキ「ラステラ」


 

人工木でありながら表面はもはやウッドではない、屋外フローリング

ウッドデッキとラステラの一番の違いはまず、床板の表面の模様です。既存の人工木ウッドデッキは出来るだけ天然木ウッドデッキに質感を似せようと天然木の用の木目を目指して開発されてきました。ですがこのラステラは、そんな従来の路線から一線を画しマーブル模様のタイル調デザインを作り上げました。これにより感じられるのは、室内から続くような気持ちいい広がりと開放感。上質感漂う洗練されたフロアが、シームレスな一体感を生み出します。
 

三協アルミ人工木デッキ「ラステラ」


床板が張り出し、浮遊感を感じさせる納まり

従来のウッドデッキに比べて外観的に大きく違うポイントは、まるで床が浮いているかのように感じさせる作りです。ウッドデッキを支える束柱を前後左右ともに内側に寄せて床板を張り出させた構造のおかげで、束柱が見えにくく、フロア全体が浮いているような浮遊感を感じさせてくれます。この浮遊感を損なわせないためにも、フェンスなどのオプションは付けずにスタイリッシュさを全面に押し出すことで、アーバンテイストなお庭を円出することが出来ます。
 

三協アルミ人工木デッキ「ラステラ」


ライトが魅せる、夜のガーデンフロアの輝き

従来とは違った施工法をとることでライティングの魅力もひと味違ったものに変化します。張り出した床板下部にLEDのバーライトを設置することで、ガーデンフロアの浮遊感は更に強調されます。ウッドデッキを使っていなくてもウッドデッキの魅力を感じられる「魅せるウッドデッキ」は、お庭からだけでなく室内から臨んだ際も、その美しさを堪能出来ることでしょう。

浮き上がるようにライトアップされたデッキ

 

 
もちろん、バーライトがあるおかげで美しさだけでなく地面とガーデンフロアの境界線を認識出来るので、安全面においてもプラスのアイディアです。
 

新世代の天然木・エコアコールウッド

近年の世界的なウッドデッキの人気によって、従来であれば入手しやすかった海外の木材も徐々に手に入りづらくなっていく昨今。それにより、改めて国産の木材が見直されつつあります。その木材は栗の木やヒノキのようなハードウッドではなく、ソフトウッドの杉です。それも成熟した木ではなく、木の成長を促すために早い段階で伐採された間伐材を利用した木材なのです。
針葉樹の間伐材が原料

針葉樹の間伐材が原料


 
もともと間伐材であるため値段も安く、供給も安定しています。品質においては低分子フェノール系木材保存剤・エコアコールを加圧注入し、養成後に乾燥・熱硬化処理を施してあるため、木材の欠点であった割れと腐食、シロアリ被害を抑制し、寸法安定性も高水準を保っています。
ここでは、従来の木材との長所、短所を比較していきます。
 

木材の求められる基準が違う、日本の気候事情

ウッドデッキは欧米から発信されたアイテムであるため、もともとはカラッとした欧米の気候にマッチしています。欧米に比べ日本は雨が多く、高温多湿、夏の強い紫外線、夏と冬の温度変化により、例えばレッドシダーで組まれたウッドデッキならば3〜4年で腐食し始め、長く持っても5年で交換となります。表面の床材でもこうなのですから、水はけ・風通しの悪いウッドデッキの内部の根太や束柱はもっと早く朽ち始めてしまいます。ウリンなどのハードウッドで造作すればこの問題は解決しますが、代わりにアクによって束石は赤く変色し美しさは損なわれます。
 

エコアールイメージ
その点、エコアコールウッドは土中や水辺など劣悪な環境にこそ強い木材なので、シロアリや腐朽菌などの被害からウッドデッキを守ってくれます。世界基準ではシロアリよりも上位の害虫であるフナクイムシにも予防効果があり、厳島神社の海に接する束柱にも使用されています。海中でも腐食や害虫に負けない強い木材なので、従来品であれば不可能であった水回りにウッドデッキを組み込ませるといったような斬新な施工も可能です。
 

針葉樹だからこそのメリット

杉は針葉樹(ソフトウッド)ですが、針葉樹だからこそのメリットもあります。
ウリンやイペのようなハードウッドは軒並み広葉樹ですが、針葉樹は木目が真っ直ぐであるため、薬剤の浸透率が広葉樹よりも上なのです。そのため、内部の細胞の隅々まで届き薬剤の効き目を最大限に引き上げることが可能になったのです。ウリンやイペなどのハードウッド以上の耐久度を保ち、重さはハードウッドの半分以下なので、施工もかなり楽になります。(同じサイズで計測した場合、ウリンの比重1.04に対し杉は0.38)
 
針葉樹は組織が単純で、全組織構造の約95%が細い径の仮道管です。この単純な組織構成の通り、肌目が滑らかな樹種が多く、広葉樹よりも少ない塗装工程で仕上げられます。
 

エコアール断面

反りや割れ、ささくれにも強いエコアール(イメージ:三楽)


また、森林浴のメカニズムが解析され、森林に入った際に感じられる気分の良さの正体は主に針葉樹が多く出すフィトンチッドという物質ということが分かっています。そのため、杉で出来たウッドデッキからは広葉樹産のウッドデッキからでは得られない癒やし効果がプラスされているのです。
 

エコアコールウッド専用・あらゆる痛みから守るカラー剤

基本28色もの豊富なカラーバリエーションを揃えてあるので、どんなお住まい・お庭にもマッチしたカラーが必ず見つかります。防虫・防腐・防カビ剤を配合しており、塗膜は吸放湿性を持つ構造で、撥水性を発揮しながら木の呼吸を妨げません。また表面は微膜であるため、美しい木質感を損なわない仕上がりになります。
 

まとめ

今回掘り下げたように、ウッドデッキは他のガーデンアイテム同様、様々なニーズに合わせて絶えず変化を遂げています。ウッドデッキ作成・依頼する際は、既存の決まりきったデザインから選ぶのもいいですが、今一度ご自身がウッドデッキを作って何をしたいか思い出してみてください。
 
わがままに、貪欲にウッドデッキに機能と質を求めれば、必ず後悔しない、あなただけの最高のウッドデッキがお庭に誕生します。