植栽で様々な世界観をデザインする20のテクニック

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コニファーガーデンや北欧風のお庭など、個性ある主庭を作ることは植栽デザインの醍醐味です。ここでは、シンボルツリーの選び方から野趣あふれるお庭や棚を使ったお庭、和風のお庭の作り方などの様々な配植アイディアをご紹介します。
 

シンボルツリーの選び方

シンボルツリーは、家や建物のシンボルとしてお庭の中心になる樹木です。敷地に余裕がなく、樹木を1〜2本しか植えられないというケースは少なくありません。象徴的な1本に何を選ぶかは、植栽をデザインする上で非常に重要なポイントです。
 
シンボルツリーは、樹姿や花や実、紅葉などの季節の移り変わりを手がかりに、自身が家族が求めるお庭のイメージに合ったものを選ぶのが基本です。樹姿が美しく絵になるような樹木を1本でも入れたい場合、コウヤマキやラカンマキ、カエデの園芸種などが良いでしょう。四季折々の変化が楽しめにお庭にするならば、ヤマボウシ、サクラ類が適しています。マツ類やタケ類など、縁起の良い樹木もシンボルツリーになります。また、出身地の県木や県花を取り入れるのも1つのアイディアです。
 
樹木は玄関まわりや主庭の中心、あるいは屋上など常に視線が向く目立つ場所に植えます。その時シンボルツリーが最も目立つことを意識して、周囲に植える樹種を選ぶこともポイントです。ハナミズキのように花が美しい樹木をシンボルツリーに選んだなら、その周辺には同じ時期に花が咲く樹木は植えないほうが良いでしょう。
 
 

仕立て物でお庭を飾る

日本庭園や伝統的な和風のお庭作りの技法に「仕立て」というものがあります。仕立てとは、人工的に自然樹形とは異なる形にしたもので、横枝を門にかぶせる門冠りや枝先の形を薄く平らな貝のように仕立てる貝作りなどがあります。
 
仕立て物は、職人による剪定が必要で維持管理に手間がかかることや、和風のイメージが強いことから最近では植栽に利用されることが少なくなりました。しかし、葉を玉のように散らして仕立てる玉作りのように、幾何学的な印象を与える仕立ては、住宅の和洋を問わず用いることが出来ます。
 
仕立て物を配置するときは、樹木を植えるという間隔ではなくオブジェを配置するようにデザインするといいでしょう。背景は、生け垣でも緑地でも平坦に仕上げ、仕立て物の形の面白さが際立つようにします。また、管理しやすいように仕立て物の周囲には隙間を作ることも忘れずに行いましょう。
 
 

トピアリーを楽しむ

和風の仕立て物に対して、西洋風に樹木を仕立てたものをトピアリーといいます。
 
イギリスやフランスの古いお庭で見かけるものは、幼樹のときから何十年と掛けて徐々に作り上げていくものですが、日本で見かける最近のものは1本の大きな樹木を刈り込んだり、数本を寄せて作ったものが多いです。また、針金などでフレームを作ってイタビカズラやヘデラなどのツル植物を絡ませるものもトピアリーの1種です。
 
トピアリーに向く樹種は、強剪定に耐えるものです。イヌツゲのように葉や枝が細かく密に出るもののほうが形を作りやすいです。葉の色は、濃い方が存在感が出ます。トピアリーは1つ置くより、数種類置いたほうがデザイン状の収まりが良いでしょう。たとえば、親子の像などを併設して、1つのストーリーを作ることも出来ます。
 
トピアリーは、形を維持するために定期的な管理が必要不可欠です。ただし、剪定に強いものは少々間違って枝を落としても、時間が経てば直すことが出来るので、楽しみながら管理をしていきましょう。
 
 

コニファーでお庭を造形する

コニファーとは、コーン(球果)を付ける常緑針葉樹の総称です。また、コーンを付ける常緑針葉樹のうち欧米種だけを指すこともあります。
 
コニファーだけで構成するコニファーガーデンは、1年を通してほとんど見た目に変化がありません。しかし、緑が少なくなる冬には色鮮やかなお庭になります。コニファーの一番の魅力は、自然樹形の美しさです。細いものや太いもの、丸形や三角形のもの、枝垂れるもの、地面を這うものなど、多様な樹姿はあたかも選定したような造形美を持ちます。さらに、コニファーが生育がやや遅く落葉もそれほど頻繁ではないため、あまり手入れをしなくても美しい樹種を保つことが出来ます。
 
葉の色も緑の濃淡だけでなく、ニオイヒバヨーロッパゴールドのように黄色を帯びたものや、ジュニペルスブルーヘブンのように青みがかったものなど、様々です。そのため、配植は葉の構成だけでなく色の構成も合わせて考え、パズルのように組み合わせながら立体的なお庭としてデザインしていくことがポイントです。
 
ほとんどのコニファーは日光を好み、湿度が多く蒸れるような環境を嫌います。植栽する際には、日明がよく風通しの良い場所を選ぶと良いでしょう。
 
 

壁や垣根を果樹で作る

果樹を垂直か水平方向に平らに仕立てて作る壁や生け垣を「エスパリア」といいます。枝を曲げたり伸ばしたりすると実がつきやすくなるという果樹の特性を利用したものです。平らに仕立てることで葉が効率よく日光を受けられるなど、エスパリアは果樹植栽にとって合理的な手法と言えます。
 
果樹であれば種類は問いませんが、特にリンゴなど大きい実が見栄えがします。葉が日射を多く受けやすいように、南面に向けて配色するのがポイントです。
 
生け垣の場合、果樹を支柱の間に植えて主幹と支柱との間隔をそれぞれ50〜80cm程度とります。植栽後の剪定や誘引用のスペースを確保するため、隣り合う果樹の幹間は、生け垣の高さと同じくらい離れるようにします。
 
 

用途の広い棚を楽しむ

フジのようなツル植物を楽しむ手法の1つに棚があります。棚の木陰にベンチやテーブルを置いて休憩スペースとしたり、ガレージ代わりにしたりすることをお庭に取り入れるご家庭も増えています。
 
棚は植物のツルを絡ませて作りますが、自然に任せるだけではなかなか思うような形になりません。樹種にもよりますが、棚の桟の間隔が5cmくらいの場合、植物は自らツタを絡ませることが出来、誘引の手間が少なくて済みます。しかし10cmを超えると、人の手による誘引が必要になります。
 
樹種選定は、棚の利用方法で変わってきます。たとえば、夏の日除けとする場合は落葉樹が適しています。常緑樹でも構いませんが、常緑のツル植物は大半が成長が早くすぐに鬱蒼と茂ってしまうので棚の下が暗くなりすぎる恐れがあります。
 
植栽密度は、棚面積5平方メートルあたりに1株あれば十分です。ただしこれでは植栽当初は密度が低く寂しい印象になるかもしれませんので、後々の手間はかかりますが1平方メートルに1株程度で植栽し、数年後に間引く手法も有効です。
 
棚の下は、樹液や密、花殻、落葉、そして植物に集まってくる虫や鳥の糞などが落ちてきて意外と汚れます。このことを念頭に置いて棚の下の使い方を決めましょう。
 
 

物語のある木でお庭を作る

樹木には、専門家が世界共通で用いるラテン名(学名)のほかに、その国や地域だけで通じる名前があります。こうした名前は、植物の花や葉の姿形や性質、自生している場所などに由来するものが多いです。普段、何気なく選んでいる樹木でも、実は面白い物語や由来を持っている事があります。木が持つ物語を知っておくと、それを活用して配色し、建物やお庭のシンボルとしたり縁起をかついだりすることが出来ます。
 
例えばトベラや、葉や茎に臭気があり、かつて厄除けとして枝を扉に挿したことが名の由来(トビラノキ)ですが、これにあやかって玄関まわりに配植するのも良いでしょう。
 
名前から縁起をかつぐものは、正月飾りに用いられるセンリョウやマンリョウがあります。共に名前に「リョウ」がつき、お金の「両」を連想させるため、転じてお金が入ってくる縁起物として考えられてきました。ナンテンも「難を転じる」と読むことが出来、縁起物の1つとして扱われています。
 
 

お庭にシバを植えるコツ

シバは、大きく分けると「夏型シバ」と「冬型シバ」の2種類あります。夏型シバは、ノシバやノシバより丈が小さめなコウライシバなどを指し、夏や緑色で冬は枯れます。一方冬型シバは、夏の暑さに弱く冬に緑色になるシバで、青みがかりゴルフ場でよく使われるコロニアルベントグラスや、濃緑の葉色を持つケンタッキーブルーグラスなどがあります。どの季節に緑をより見せたいかを考えて選択しましょう。
 
夏型・冬型ともに日照を好むため、半日以上日陰になるような場所に植栽すると生育不良で枯れてしまいます。植栽する場所は、十分な日当たりが確保できる場所を選択しましょう。シバをきれいに保つためには、刈り込みや目土かけ、雑草取り、施肥など植栽後の管理が重要になります。
 
シバは、ある程度踏みつけられても問題はありません。ただし、通路など常時踏みつけられるような場所では踏み圧で根が痛んで枯れてしまうので、植栽は避けましょう。
 
 

シダを使ったお庭のデザイン

シダは和風のお庭でよく使われています。高木の足元や景石の添景物として植栽すると野趣のある雰囲気のお庭を作ることが出来ます。
 
シダには様々な種類があります。柔らかい雰囲気のイノモトソウや、やや硬い印象のベニシダ、色が濃く硬い印象のヤブソテツの3種類は丈夫なタイプのシダです。一方、クジャクシダは繊細でやや弱いです。クサソテツはボリュームがあり密植すると低木のように扱えます。苔のように地面を這うクラマゴケもシダ類の仲間です。また、沖縄で低木のように利用されるタマシダは、南国風なイメージのお庭にも似合います。ジュウモンジシダは国内に広く自生する丈夫な品種で、お庭の和洋を問わず使うことが出来るでしょう。
 
シダは、湿気の多い日陰に植栽するものと思われがちですが、日当たりがある場所にも植えることが出来ます。また、水分を好みますが窪地など水が滞る場所は嫌うので、水を切らさず溜めずという状態が続くような環境づくりを心がけましょう。
 
 

コケが育つお庭の条件

コケはお庭の空気中の湿度が減少するとすぐに状態が悪くなるなど、お庭の条件によって生育が左右されます。また、植栽後の管理にも非常に手間がかかります。
 
コケが美しい緑色なのは水を含み茎葉が膨らむからで、乾くと茎葉が閉じて茶色に見えます。したがって、お庭に常に湿気があるような環境が好ましいと言えます。日当たりの良い環境でも育つ種類もありますが、多くは半日陰から日陰を好みます。土壌のpHにも敏感で、多くは弱酸性を好み塩素の強い水道水を嫌います。
 
 

タケを使ってお庭を作る

タケは狭い空間でも効率的に緑化できるため、住宅でもよく使われる素材です。一般に使われるタケはモウソウチクとマダケで、これらは植栽時から7m前後あり2階のまどからも葉を鑑賞できます。モウソウチクよりもボリュームを抑えたい場合は、クロチクやトウチク、シホウチク、ナリヒラダケなどがおすすめです。
 
タケは、稈に直射日光が当たるのを嫌う一方で、葉は日光を好むため真上から光が当たる中庭が生育環境として適しています。ただし、風が抜けないとカイガラムシなどがつくので注意が必要です。タケは根が広がるため植栽を敬遠されることもありますが、地面から1m程度の深さまでをコンクリートで遮る仕組みを作れば根が広がる心配は少ないです。
 
 

地面や壁面にツタを這わせる

ツタには大きく落葉と常緑の2つのタイプがあります。落葉タイプはナツヅタで、秋に紅葉します。またこのタイプは潮風にも比較的強く、半日陰でも育ち、先端に吸盤のある巻きひげで付着して成長します。一方、常緑タイプはヘデラ類などが該当します。葉の形や色は様々で、日陰や乾燥に強くグランドカバーや壁面緑化などで使われます。
 
ツタは成長がとても早く、特にナツヅタは生育条件が揃うと1年で5mくらい伸びることもあります。ただし、ナツヅタ、ヘダラは萌芽力があるので、剪定で成長をコントロールすることが可能です。
 
ツタを大きく広く成長させたい場合、根が十分に張れるように地面の面積を多く確保する必要があります。植栽の密度は、早期緑化したい場合は15〜20cm間隔で密に植栽します。それ以外は、30cm〜100cmほど感覚を空けて植えても大丈夫です。
 
 

小鳥が遊ぶお庭を作る

お庭に果樹や花木があると、餌台などを特に設置しなくてもメジロやヒヨドリなどの鳥が飛来してきます。「梅に鶯」というように、鳥が庭木で遊ぶ姿は昔から親しまれてきた光景です。
 
鳥は、ウメやエゴノキ、サクラなど花や実がきれいに付く樹木を好むので、鳥をお庭で遊ばせるにはこれらを日当たりの良い場所に植えましょう。人が容易に近づける環境だと鳥が警戒するので、下木を入れるなどして普段から人が樹木に近づかないような工夫も必要です。小動物がよく通る場所の近くも植栽を避けたほうがいいでしょう。
 
鳥は花や実を食べるだけでなく糞も落とします。実がなる樹木は、枝が物干し場やベランダに届かない程度離して配色しましょう。また、糞の被害は近隣住居にも影響が出るので、その点も配慮した上で植えるようにしましょう。
 
常緑で樹高のある樹木にはカラスなどが巣を作りやすいので、鳥の巣を作らせたくない場合は落葉樹を主体にするか、選定して樹高を低く抑えましょう。
 
 

野趣あふれるお庭を作る

お庭を康のある雰囲気にするには、樹木を等間隔・左右対称・直線など規則的にならないよう配置します。樹木は園芸品種ではなく、野山に自生するものがいいでしょう。代表的な中高木は、アカシデ、イヌシデ、クヌギやコナラで、これにエゴノキやマユミ、ムラサキシキブなどを混ぜ入れると関東の武蔵野の雑木林のような雰囲気を出せます。
 
高木は直幹形よりも株立ちのものを使い、低木はウツギやヤマツツジを、地被植物はヤブランやキチジョウソウ、ササ類をそれぞれ入れると足元まで雑木林に見えます。樹木のボリュームは、高木3本位を中心に、中木、低木を組み合わせましょう。枝は抜くように剪定し、刈り込みは避けます。また、花はバラやムクゲなど派手で大きいものは人工的な感じになるのでデザインから除きましょう。
 
 

和風のお庭を作るコツ

野趣のあるお庭も和風のお庭ですが、モミジやマツ、ツツジなどの樹木を用い、石や灯籠などの添景物が配置された伝統的なお庭も根強い人気があります。こうしたお庭はカシなどの常緑樹を中心に、春にはツツジ類、秋にはカエデなどの紅葉する樹木で構成します。
 
アラカシやシラカシ、モチノキ、モッコクなどの高木で緑の背景を作り、紅葉するカエデ類を主木として手前に配置します。主木は左右対称を避けるため、庭の中心には据えないようにしましょう。野趣あふれるお庭と同様に樹木の間隔をばらつかせ、横の線は揃えないようにします。対で樹木を並べる場合、樹高を変えて変化をつけます。同じ樹種や同じ大きさのものは、偶数で並べると不自然な印象になるので避けます。
 
低木は、キリシマツツジやクルメツツジ、サツキツツジなど、常緑で葉の比較的小さいツツジを刈り込んで、丘のように繋がる形にすると良いでしょう。ツツジの代わりにチャやヒサカキなどを使っても見栄えがします。
 
 

和洋のお庭を連続させる

和洋のお庭を連続させるポイントは、つなぎとなる中間部分の配植です。
 
中間部分の樹木は、低木や野草、シバなど、和洋どちらでも合うものを基本構成とします。建物近くは、低木や中木で隠し、緩やかに区切りをつけます。お庭の背景木の接続部分は、常緑樹を多めに入れると2つのお庭を同時に眺めても違和感なくつながります。
 
 

北欧風のお庭は常緑針葉樹で

北欧の自然植生は、日本のように多様ではなくオウシュウアカマツやモミが中心です。したがって北欧風のお庭を演出する場合、どんな常緑針葉樹を植栽するかがポイントです。常緑針葉樹のなかでも、アカエゾマツやドイツトウヒ、モミなどが適しています。イヌマキなどのマキ類や和風のイメージが強いアカマツやクロマツは避けたほうが良いでしょう。常緑広葉樹は中高木、低木とも入れてはいけません。
 
葉の色は、青銅色の葉を持つプンゲンストウヒが北欧のイメージをうまく醸し出します。センペルセコイアやニオイヒバは、自生地が北米なので厳密に言うと北欧風にはなりません。雰囲気は合うので混ぜてもお庭の印象は壊れません。
 
常緑針葉樹は自然樹形が円錐形なので、そのままで幾何学的な形状になります。そのため、ランダムに配置しても等間隔に配置してもバランスの取れた植栽デザインが可能です。開口部が等間隔、また建物自体がシンメトリーなど、デザインに規則性がある場合は等間隔に植栽し、そうでなければ樹木の大きさや高さを変えてランダムに配置するなど、建物のデザインに合わせて配置を考えるといいでしょう。
 
樹木の足元は低木で固めず、シバや地被植物、スノードロップのような球根類であっさりと仕上げます。
 
 

細かい葉で地中海風に

地球温暖化やヒートアイランド現象の影響か、都市部を中心に日本の気候が温暖化し、かつ乾燥が進み地中海の気候に似てきつつあります。東京では40年前は屋外に植栽できなかったレモンやオリーブを植えられるようになりました。そのため、地中海風のお庭を作りやすい環境になったと言えます。
 
地中海風のお庭は、常緑樹で構成します。大きな葉や花を持つ樹種ではなく、オリーブやギンヨウアカシア(ミモザ)、ローズマリーなどの葉が細かい樹木を使います。風通しを良くして、日差しがあふれるような空間になるように配植することがポイントになります。
 
花の色は赤ではなく白や紫、黄をイメージして作ったほうが地中海風になります。植栽可能ならレモンやオレンジなどの果樹を使いたいところですが、寒さが心配な場合は同じ柑橘類で黄色い実がなるナツミカンやキンカンが植栽しやすく代用となるでしょう。
 
低木や地被植物は、ローズマリーやラベンダー、サルビア類で構成します。特にサルビア類は近年種類が増えているのでバラエティ豊かな植栽が可能です。レウカンサやグアラニティカは草花のイメージが強いですが、あまり寒くなければ枯れずに越冬するので樹木のように扱えます。
 
 

エスニックにお庭を演出する

エスニックスタイルのお庭は、トロピカルな雰囲気を持つ樹木で構成するとイメージ通りにデザインできます。常緑の大きな葉を持つ樹種を選ぶのがポイントです。
 
中高木はタイサンボクやユズリハのほか、バショウやソテツのように大きな葉形の樹木を基本構成とします。シュロチクやヤツデ、シュロのように、手のひらの形をした葉を植えると、よりエスニックな雰囲気が高まります。
 
配植は高木から地被植物まで、どの空間にも植物があるように入れ込みます。地被植物では葉が大きいハランや葉が黒みがかり変わった色をしているコクリュウ、ラミューム類を、土が見えないくらい覆うようにたっぷりと使いましょう。ツル植物やシダ類もエスニックなお庭に合います。これらを使う場合、25株/平方メートルくらいを目安に密に植え込みましょう。
 
ただし、いくら都市部が暑くなったとは言え、冬の最低気温が常時10℃以下になる場所ではこうしたお庭を作ることは避けたほうが良いでしょう。ギャウに、日当たりは悪くても暖かさが確保できれば問題はありません。
 
 

中南米風はドライなお庭に

中南米風のお庭は、エスニックなお庭と同じ熱帯植物を使ってもドライな印象に近づけます。シバの中にヤシを入れたり、砂地を作りサボテン類を入れたり、シマナンヨウスギやモンキーパズルなどの変わった樹形の針葉樹を配植すると中南米風になります。
 
ヤシはワシントンヤシやカナリーヤシなど、日本でも戸外で使えるものがあります。サボテン類は戸外で越冬させるのは難しいので、コンテナなどに植栽して、冬は室内に入れましょう。ミセバヤやセダム類などの多肉植物も積極的に配植しましょう。シマナンヨウスギは個性的な形のため、同じ大きさの他の樹種と組み合わせるのが難しいです。
 
シンボルツリーとして扱い、あとはキミガヨランやイソギクなどの低木や地被植物でまとめましょう。
中南米風のお庭に使う樹木は日差しを非常に好むため、日当たりの良さが植栽の第一条件になります。